経穴

 経 穴
 (詳細は上の図をクリック)

 鍼灸は紀元前1000年頃の中国が発祥とされていますが、 ヨーロッパで、鍼灸が施されたと思われる5200年前のミイラが発見されています。 (⇒参考

 「鍼」は、針でツボ(経穴)を刺激する方法、「灸」はモグサに火をつけてツボ(経穴)を刺激する方法です。 針の元にモグサをつけて針を通じてツボに温熱刺激を加える方法もあります。 「鍼」と「灸」を併せて「鍼灸」といいます。鍼灸を他人に施すのには国家試験が必要です。

 いくつかの関連する経穴を連ねたものを、 経絡といいます。 東洋医学でいうところの気・血などの通り道として考えられており、鍼灸ではこれに 沿った治療が行われます。針による刺激としては@針を動かす A針を熱する B針に低周波電流を流す といった方法がとられます。Bはリハビリなどで用いられる表面電極を用いたSSPに応用されています。



腰痛に対する鍼治療


 鍼灸による腰痛の治療には、次の2つの立場があるようです。

@東洋医学的な考えによるもの。

 腰痛は腰部を走る経絡が損傷を受け、気血の流れが滞って生じると考え、 背部を走る太陽膀胱経や体側を走る少陽胆経などに施術します。 また、気力・体力などを司る「腎」(西洋医学の腎臓とは異なる)の損なわれた 状態も腰痛に関連するということで少陰腎経の経穴を併用します。

A西洋医学の解剖学的立場によるもの。

 疼痛部位や硬結部位に対して、直接鍼治療を行います。これはトリガーポイントブロックに類似したものです。 ただ、腰痛は肩こりと違い、体のかなり深い部分に疼痛部位がありますから、 通常の鍼では深部に到達するのは難しいでしょう。中国鍼ではかなり長い針も使うようです。


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