ミエロ

「骨の隙間が狭いので椎間板ヘルニアです。」 ?
   椎間板が狭いのは椎間板が変性しているためですが、必
ずしもヘルニアがあるとは限りません。右は腰椎の造影検査
ですが、矢印の部分は椎間板が狭くてもヘルニアにはなって
おりません。この部分のこの変化は多くの人で見られます。

「骨の隙間が狭くて動きが悪いのが腰痛の原因です。」 ?
 椎間板が狭いと動きが悪くなるのは事実です。しかし、それが腰痛の原因にはなりません。 かえって腰椎が安定するのでそれによる腰部の筋肉への負担は減ります。ただ、椎間板が狭く なっていると、他の部分への影響(椎間関節の変性など)は出てきます。これにより、神経が 圧迫されて痛みが出ることはありますが、変形があるからといって全ての人に症状がでるわけでは ありません。

「変形して骨のトゲがでているので腰が痛むのです。」 ?
 骨のトゲ(骨棘)ができても、脊柱管(神経の通り道)の中でなければ、 これが神経や他の組織を刺激して痛みが出ることはまずありません。

「骨がずれているので腰が痛むのです。」 ?
 骨がずれていてもそこで安定していれば、腰痛の主な原因にはなりません。 ただ、骨のずれが進行中の場合は腰椎が不安定で腰痛の原因となります。骨のずれが 進行中なのか安定しているのかは臨床症状や腰を曲げたり伸ばしたりして撮ったレントゲン で有る程度判断できます。

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