腰椎側面

 椎間関節性腰痛について、web上でいろいろ調べてみました。
濃い青が記載内容、明るい青がそれに対する私の疑問点です。

1.腰を後ろに反らすと疼痛が強くなることが多い。
    このとき、筋肉も強く収縮しているのでは?
    だからどうやって、筋・筋膜性腰痛と区別するの?


2.腰を前に曲げると疼痛が強くなることが多い。
    このとき、筋肉の緊張が強くなっているのでは?
    1.とまったく逆です。どっちが正しいの?

3.腰痛の痛みが背骨中央寄りに集中して出る。
    これはひょっとして多裂筋の痛みなのでは?

4.疲労時に腰椎下部に軽い鈍痛を認め、休息により痛みが軽減する。
    筋肉疲労とどう違う?

5.同じ姿勢をしていると痛みが強くなるが、姿勢を変えると痛みは軽減する。
    これも筋肉疲労とどう違う?

6.朝起きようとする動作で痛むが、動いているうちに痛みは軽減する。
    リウマチは確かに朝痛むが、変形性関節症はそうではない。

7.椅子から立ち上がる動作など体を動かすと痛みがおきる。
    これは筋肉痛と区別がつきません。

8.臀部痛や下肢の痛みや痺れを伴うことがある。
    これは椎間板性腰痛でも起こります。筋筋膜性腰痛でも起こります。
    なお、痛みを痺れと表現する人もいますので、診断するときはご注意を。


9.椎間関節性腰痛症を起こした関節部位の横に圧痛がある。
    椎間関節なんて体の深部なので簡単には触れない。
    圧痛のあるのは椎間関節のまわりの筋肉なのです。


 結局、椎間関節性腰痛に特有な痛みというものは無いようです。 いままで椎間関節性腰痛だと考えられたものの多くは、ひょっとしたら筋・筋膜性腰痛なのかも しれないのです。


 と、ところが最近(平成22年3月下旬)、こんな症例をみつけました。 「体を左後ろに倒すと腰痛が出るが、それ以外では全く痛みは出ないし、 特定の領域への放散痛も無い。また、いくら圧痛点を探そうとしてもみつからない。」 圧痛点が無いということは筋・筋膜性腰痛ではない。また、神経症状とも 関係が無さそうだし、一定方向だけで痛むということは椎間板性の腰痛とも異なるようだ。 だとすれば、これが正真正銘の椎間関節性の腰痛かもしれません。

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