腰椎側面

 AKA(エーケーエー)はarthrokinematic approach(関節運動学的アプローチ)
の略です。その理論をもとに博田節夫先生が考案した治療法がAKA−博田法
です。(博田先生が私の大先輩にあたるのは最近知ったばかりです。)
これは非常に高度な内容なので、ここではその概略と腰痛治療とのかかわりあい
を述べてみます。

AKA−博田法

 これは博田先生の言葉をそのまま借りてくれば、
「関節運動学に基づき、関節神経学を考慮して、関節の遊び、関節面の滑り、
回転、回旋などの関節包内運動の異常を治療する方法、および関節面の滑り
を誘導する方法」です。
簡単に言うならば、「関節の動きを正常にする方法」というわけです。 ただ、従来の治療と異なるのは、単純に関節を曲げたり伸ばしたりするのではなく、 関節の複雑な動きを念頭に置いて行うということ、そして関節そのものだけでなく、 関節周囲の靭帯や筋肉あるいはそこにある神経の働きをも考慮して行う治療法なのです。 治療している様子は、カイロプラクティクスやオステオパシーに似ているのですが、 理論的には全く異なるもののようです。
 

関節神経学的治療法(articular neurological therapy:ANT)

 関節の周りには様々な知覚神経があります。これをうまく刺激することによって、 関節の動きや周囲の筋肉の働きを改善しようという方法です。AKA−博田法と 補い合う治療法です。最近ネット販売で良く売れている膝ベルトも、 膝関節の周りを圧迫することにより、膝の周りの神経を刺激するという考えに 基づいています。

腰痛治療への応用

 博田先生は「ほとんどの腰痛は仙腸関節が原因」と言いきっています。 仙腸関節にAKA−博田法を用いれば、多くの腰痛は治るという意見です。 「ほとんどの腰痛は仙腸関節が原因」というのは、私としては疑問に思うのですが、 実際の治療が効果あるものならば、私もAKA−博田法を勉強してみようかと思います。

 ⇒日本AKA(エーケーエー)医学会


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